心に秘めた思いを告げる   『怪談』 [読書・映画感想]

さて、今日はこの本の紹介をします。

タイトルは『怪談』




怪談 (集英社文庫)

怪談 (集英社文庫)

  • 作者: 小池 真理子
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2017/07/20
  • メディア: 文庫




前トピのようなリアルで怖いノン・フィクションでありませんで
こちらはフィクションです。全編短編ですね。

そして情熱的な恋愛モノを書かせれば右に出る人はいない小池真理子さんのものですから
当然、お話も艶っぽいものが多いのか、と思えばそうでもないのが、ミソです。

だれしも人間、人にはいいたくない話のひとつやふたつは心に秘めているものです。
ですが、そんな人が死んでしまったとき、やはり誰かにそのことを聞いてもらいたくて
この世に現れるということもあるかもなぁ…というそんなしみじみとしたお話が多かったような気がします。ま、中には映画の『シックス・センス』みたいな、自分が死んでいることにすら、気が付かなかったみたいな話もありましたけどね。


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おかもん

この本、読みたいと思っていました。明日、買おう! 『一行怪談』という、実際は一行で終わらない、短文を集めて読み手の想像力が恐怖を倍加させるみたいな本ガマンありました。続編も出ていたような? 私が最近読んだ本では高橋克彦さんの『非写真』がホラーというかオカルトっぽい短編集で(3・11後を扱った作品でした)カメラやレンズとかは全く興味がないのでそのあたりの記述はちんぷんかんぷんでしたけど。 まどみちおさんの『かいだん』という詩も受け取り方によっては怪談だなぁ、と思いました。
by おかもん (2018-08-30 15:37) 

sadafusa

おかもんさま

おかもんさまってもしかして、筋金入りの「こわいもん好き」? いろいろ読みたいんだけど、一番をあげるとすれば、高橋克彦さんのかなぁ。

>カメラやレンズとかは全く興味がないのでそのあたりの記述はちんぷんかんぷん


笑った、笑った! 昔、だいぶ昔の話ですよ。ほら、草刈正雄さんが主演した『汚れた英雄』ってあったでしょ?バニンハー、バニンハーって歌ってたやつ。
あれの原作を読んでいたのよ、たしか大藪春彦さんだったんじゃないかと思うんだけど、途中、無駄にガンとかメカの説明が多い。そういうのはたぶん、作者の一番好きな部分で、凝りに凝って書いてる部分なのよね。ですが、わからんもんにはうっとおしいんじゃ~で
5・6ページあるその描写は読み飛ばす…。

そういえば拙作の二次「時間の記憶」を娘に読ませたら、「どんだけ美男が好きなんじゃい? もう、美男の描写がくどい!」
と怒られました…。
控えめに書いたつもりなのに…。やーねー

by sadafusa (2018-08-30 17:47) 

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