BBCドラマ『高慢と偏見』 [読書・映画感想]
皆さま、こんにちは。
今日は、かの有名なジェーン・オースティンの小説
『高慢と偏見』のドラマ版のお話をしたいと思います。
まず、この作品はイギリスの1812年の作だそうです。
フランス革命が終わって、10年後ぐらいのお話ですね。
ですから、女性はハイ・ウエストのアンペリアル様式のドレスを着ていますね。
そして、男性は革命が起こって、洋服にも革命が起こったとはいえ、全体的なトーンが
キンキラキンから落ち着いたダークな色に移行しただけであって、形態はやはり昔のままなんだなと思います。
『高慢と偏見』というタイトルは、ある人が高慢そうに見えたとしても、それはもしかしたら偏見なのかもしれない。付き合わないとその人の本質はわからないよ、みたいな意味なのかな。
イギリスの超ド田舎に五人姉妹を抱える一家の話なんですね。
前のダウントン・アビーにもあるように、イギリスって『限嗣相続性』っていうのが、ずっとついて回るんですよ。女には財産を継がせないっていう。
だから、この一家みたいに息子のいない夫婦は、付き合ったことも無いような親戚の男に財産全部をもぎとられちゃうんですね。
で、この家、お父さんがどうも娘たちの持参金を作るのに失敗したみたいなんです。
そこが、このお話の鍵かな。
だからどうやってこの持参金のない娘たちを、なるべくいいひとのところへ嫁がせようかとお父さんとお母さんが四苦八苦しているという話ですね。
小説や映画(キーラ・ナイトレーが主演)を見ている限りでは、お母さんは口うるさいけど、まあまあお父さんがそこまで嫌う理由ないんじゃないって感じなのに対し、
このBBCのドラマのお母さんはいっつも、普通の人の1オクターブほど高い金切り声で、アホなことばっかり言ってるので「ああ、こんなんがいつもそばにいたら、どんな男もかなわないだろうな」というようなバカ母ぶりです。
で、この家は長女と次女だけは美人で頭がよくて、分別があるのですよね。
上のお姉さんは、気性が優しくて本当にうっとりするようなブロンド美人なんですね。
だけど、主人公の次女のエリザベスっていうのが、このドラマの場合、
結構、見た目は愛くるしい顔で、にっこり笑っていると、本当に優しそうな感じなのに、
ひとたび口を開くて、結構声が低くてですね、言いたいことをはっきりいうんですよ。
そのギャップがすごくインパクトあります。
で、この人は目上の人に嫌味を言われているときも、常ににっこりと笑みを絶やさないで聞いているんです。
これって、二十歳前後の娘がやろうと思っても、なかなかできることじゃありませんわw
つい、昔の色町の舞妓さんを思い出してしまいました。
で、結局、長女と次女はお金持ちでハンサムな男性とめでたく結婚できました、チャンチャン♡って話なのですね。
これは、『英国王のスピーチ』なんかで主役をしていたコリン・ファースの出世作だったらしいです。
これが放映しているときは、みんなテレビを見ているのでお店がガラーンとしていたそうです。
当時のコリン・ファースは、ちょっと神経質そうなナイーブな坊ちゃんって感じがします。
2018-10-11 05:00
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コメント(6)
sadafusaさま、いつも面白そうなドラマのご紹介ありがとうございます。見たような気持ちになれます。
話は違いますが、昨日、息子が課外宿泊で遠足なので、夫と2人、白金のレストランに行ってきました。フレンチオーガニックの。駅から遠く、味は繊細、塩が凝っている。様々な方法で料理した30種類のお野菜(ちょびっとずつ)とか、黒トリュフとフォアグラのスープのパイ包みとか。ワインも高価なものではないのですが、巧みにデキャンタされていておいしかったです。デザートも絶品でした。
あのHeaven?を意識して店を作っているかなあと思いました。夫は絶賛でした。私も久しぶりに自分では決して作れない料理を食べたので満足だったです。
by Yui (2018-10-11 11:16)
こんにちは。
中学の時に教育実習にきたおねーさんとしばらく文通していたのですが(教職には就かず一般企業に勤めたと聞きました)『自負と偏見』が面白かったです、と手紙に書いてあったのを思い出しました。あれからずいぶん経つのに読んでいません(汗) 私は「高慢」ではなく「自負」のタイトルでずっと記憶していたので、タイトルから受ける印象が違うなぁと。
海外ドラマ、ほとんどみたことがないので(他のドラマもですが)一度ゆっくり見たいものです。
by おかもん (2018-10-11 11:43)
Yuiさま~
まぁっ! シロガネーゼに変身してしまったのですねっ! ロワン・ディッシーって白金にあったっけ? そんな気もする。
>黒トリュフとフォアグラのスープのパイ包み
きぃ~ッ! うらやましすぎるざんす。
私は今、すね肉を買ってきて、ボルシチを家で作っているところ。
味が濃い!わ。さすがロシア料理って感じですよ。
by sadafusa (2018-10-11 13:31)
おかもんさま
『高慢と偏見」あるいは「自負と偏見」の 言語は pride and prejudice 、つまり高慢とも自負とも訳した元の単語は「プライド」なんですよ。
主人公が結局結婚する相手、大金持ちのダーシーさんというのは、いわゆる紳士教育の一環で父親に「いつもプライドを持つように」といわれて育つんですね。この場合のプライドというのは、高慢というより威厳だと思うのですが、
だからまぁ、そのとおりに振舞っていたら、さえない田舎娘にはどう見たって「なんじゃ、あの高ビー男は!」ってふうに見えたってことです。
ダーシーさんのふるまいは出るところに出れば、ごく自然に映るんでしょうが、ド田舎では鼻もちならない気取り屋に見えた、ってことですよね。
海外ドラマはたぶん、お好きじゃないかなって思います。ベルばらが好きなんなら、余計に。
わたしは、HuluとAmazonプライムに入会していて、ipadで寝そべりながら見てますよ。テレビよりも画面が細かくて目に優しい気がします。
by sadafusa (2018-10-11 13:42)
ロワン・ディッシーは青山の墓地に近いどこかでしょう。でも昨日行った店も(白金 シェトモで検索してください)駅から結構遠く、帰りはバスで渋谷に出て帰ってきました。
すね肉のボルシチいいじゃないですか。うちは今日はたぶんお茶漬けとかそういう感じです。
by Yui (2018-10-11 18:10)
Yuiさま
さきほど、ボルシチかぶりつきました!
予算度外視なので、お肉とか野菜たっぷり!
見た目は全然上品じゃないけど、内容重視で(笑)
>お茶漬け
そうですよね、何事もめりはりが大事です(笑)
by sadafusa (2018-10-11 19:27)