二条城の砂利道がアスファルトに [雑文]
ツィッターを閲覧していたら、
二条城の砂利道をアスファルトに舗装することに京都市が決定したそうです。
https://www-yomiuri-co-jp.cdn.ampproject.org/c/s/www.yomiuri.co.jp/local/kansai/news/20190206-OYO1T50028/amp/?usqp=mq331AQECAEoAQ%3D%3D
はぁあ、なんか読んでいて辛くなりました。
京都市が拝金主義でそういうことをすることにもがっかりしましたが、
そもそも二条城に敷き詰められている「砂利道」っていう言い方がもう嫌ですね。
『玉砂利』っていうんですよ。
ちょっと明治神宮さまのホームページでこのようなものをお借りしてきました。
http://www.meijijingu.or.jp/qa/jingu/11.html
これには、玉砂利というものは、どういうものかを説明されています。
これによりますと、『玉砂利』というのは「砂利」を装飾することばです。
玉水、玉串、玉垣、雪の玉水っていうことばもあるように、意味は「宝石のように美しい」っていう言いです。
玉砂利の意味は。説明にもありますように、砂利とはもともとさざれ石のことを指すようですね。
宝石が砕けて細かくなった石、みたいなイメージでしょうか。あるいは真っ白な小石とか。
しかしどちらも、「清浄」という意味合いが強いのだと思うのですね。
観光客が歩きやすいようにするため、というのが舗装する趣旨だろうけど、
「歩きやすい」そんな短絡的な理由だけで、日本人が古来より連綿と受け継がれてきた
精神的遺産の表れである玉砂利を撤去する理由になるのかなって思ったりするのですよ。
玉砂利あっての二条城だと思います。
たしかに、二条城とは徳川家が築城した城であって、神社や御所のようなところではない、というムキもあるのかもしれませんが、
昔は武家だろうが、公家だろうが、身分の高い人のお住まいを『御所』といいます。
それが証拠に家康は家督を息子に譲ったら、「大御所さま」と呼ばれていたじゃないですか?
17世紀の初頭に作られ、連綿とこれまで守り続けてきた大事な文化遺産です。
それがより、多くの集客が望めるから、それだけの理由で
こんな蛮行がまかり通ること自体、驚きですよ。
それからですね、ベビーカーも通しやすいようにとの配慮があるそうです。
私ね、これ姑根性でこんなことを言うわけじゃないですが、
もともとこういう文化遺産には敬意を払わなきゃいけないと思うのね、
ただの建物じゃないんですよ。
そこには魂が籠っているんです。
こういう場所にまだ、小さくて聞き分けのない子供を連れて来るべきじゃないと思うんですよ。
「じゃあ、親子で楽しめないじゃない!」とお怒りになる人がいるのも十分わかっています。
わたしだって、小さい子供を育ててきたんです、その気持ちはよく解りますよ。
ですが、ちょっと他の人のことも考えてみてください。
他の人だって、この日のために一生懸命貯金して、京都へ来た人だっていっぱいいます。
それが、子供がわぁわぁ、ギャアギャア泣きわめいて、雰囲気が台無しになってしまうこともあるでしょう?
だから、結局は小さい子供を遠慮させるというのはその子のお母さんも含めて、見学にくるみんなのためだと思います。親子づれを排除するとか、いうそういう意地悪な気持ちで言っているのでは決してないです。
なんかこういうのを読むと「朝三暮四」っていうか、自分だけが良ければよい、目先の箏しか考えていない、浅はかな考えだと思います。
っていうか、京都市が一見親子連れに親切なように見せかけて、それを舗装化する口実に使っているってところがむかつきます。本当に母親や赤ちゃんのことなんか考えてるわけじゃないんですよ。
京都市が本当に親子連れのことを配慮するのであれば、託児所を作るんですね。
まぁ、ハンディキャップのある方のことを考えますと、この方たちに「我慢せい」というのは
それこそ、差別になりますので、手押し車でも通りやすいように、砂利の上に板を渡すとか
なんか工夫が必要です。
ああ、アスファルトで舗装されてしまった二条城の勅使門など見たくありません。
2019-02-11 09:20
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コメント(2)
玉砂利をアスファルトに!
東京モンで信仰心のないあっしですら 味気なく寂しい気持ちになってしまいやす・・・・・
by ぼんぼちぼちぼち (2019-02-12 21:40)
でしょ?
宗教とか信仰とかそういうものはこの際関係ないんですよ!
なんていうかな、日本人的感覚がこの政策をみてごそっと抜け落ちているような気がして、うすら寒いんですよねー。
ぼんぼちさんの以前の記事でバーテンダーさんのことやカクテルのオーダーの仕方、本当に参考になりました。広島で素敵なバーがあったので、ふらっと入ってみたのですが、お蔭様で大変おいしく楽しい時間を過ごせましたよ!!
次の日本語の話、実はすごく楽しみにしているんです。
by sadafusa (2019-02-12 22:06)