ある意味『乙な店』 [雑文]

みなさま、こんにちは~。

今日はちょっと面白い話をしようと思います。

実はわたしのかわいい婿が4月にイギリスから帰国いたしまして、
ささやかですが、家族で歓迎パーティらしきものをどこか、おいしい店で
しようということにしていました。

で、場所は娘が友達と一回一緒に行ったらとてもおいしかった、ということで
そのお店にいたしました。

なんでも、ベトナム料理にタイ料理にフランス料理をするところで、
予約のお客のみ受け付けるとのことでした。
何度娘からきいても、店のコンセプトがわかりませんでした。

「タイ料理とベトナム料理っていうのは、なんとなく近いからって意味でわかるけど
どうして急にフランス料理に飛躍すんねん?」

あ~、娘にそんなことを聞くほうが間違っていました。

当日
4月にしてはとてもとても寒い日でした。

娘からラインがきて
「〇〇のところで待ち合わせね」

私はそれをみて
「直接店に入って待ってりゃいいのに」
と思ったのですが、実際出向いて娘の意図したことがやっとわかりました。

その店は一種の「隠れ家」的存在の店でして、
看板も表札も何も上がっていないので、
外からは絶対にわからないのです。

予約した時間より五分ほど早めに行くと
なぜか店主の友人という人が店を開けてくれました。
その人曰く、
「あ~、すみません。今店主は、タマゴを買いに外出しておりまして…」

その時、私の目は点になりました。
こういった仕込みみたいなものは、午前中にするか、
あるいはランチが過ぎたもっと早い時間にするものではないのかなぁと。

ま、わたしも古い人間になりつつあるので、
最近の人はこういうもんなのかなと一応納得して店内に。

部屋に通されたので、部屋にかかっているフックに来ていたコートをかけ、
テーブルの空いていた椅子に持っていたバッグを置きました。

すると店主が帰ってきたらしく、わたしたちのほうにくると
「いらっしゃいませ」とか「お待たせしてもうしわけございません」
でもなく、
「あ~っ!! このフックは、〇〇するためのものであって、
服をかけるためのものじゃないんですよっ! 廊下に出たところにある
フックに掛けなおしてくださいっ!」
「かばんは椅子に置くんじゃなくて、こことあそこに入れる箱があるんで
そこに入れてください」

ってアンタがやるんじゃないくてセルフかよって、そこでまずびっくり。
しかもニコリともしない。口調はめんどくさそうに言うんですよ。

そして、店主がメニューを持ってきたのですが、
今はやりのタブレット。

なんで、タブレットなんだ?

それでもって非常に見づらいんだよね。

店主にしかわからないメニューのマイ・ルールを説明されても
ちんぷんかんぷんです。
言っとくけど、わたしは理解力はその辺の人間より、ずっと優れているんだからね。
わからないのは、あたしのせいじゃないです。
しかも
「四人なら四人用の一括メニューがありますんで、それを
参照してください」

このオヤジそうとう来てんなと思いながらも、
なんとか四人で和気あいあい(!)と選び、
待つこと一時間。

ちょっと! サラダごときになんで一時間以上もかかるのだろうと
思いながら、それでもせっかくみんなで集まったんだしと
お互い、自分のイライラをなだめながら、雑談しておりました。

でもね、たのんだのは単なるニースサラダなんだよね。
タマゴがなくて生卵から茹でたのにしろ、これはちょっと時間がかかりすぎじゃないかなぁ。

で、ひとつひとつの料理は、ひとつひとつ、急ブレーキをかけたように、
ガッタン、ガッタンと大揺れしてやっと出てくるって感じなんだよねぇ。

で、この店に来てわかったことなんだけど、
この店のフランス料理というのは、本当のフランス料理じゃなくて
北アフリカ料理なわけよ。
クスクスとかさ、クミンとかちょっとアラビアっぽいわけ。

そこでやっと「ああ、なるほど。この店はフランスの植民地料理をサービスする店なのか」って。

ほかにもいろいろと、牛肉のビール煮とか、
肉の塩漬けにシュークルート添えとか、
アンディーブのハム巻きのグラタンとか
カスレとか
タジン料理とか出てきましたが、

はっきり言って、全部アチキが作れる料理じゃんよ!


しかもアチキのほうが、この店主より味付けうまいぞ。
それに、手際も早いし。




だいたい二週間前に予約してるんだから、
どうして四人来ていて、あんなふうに尊大に「オラオラ、タブレットめくらんかい!」って
言っていたくせに、
どの料理も四人前なかったのはなぜなのか?

それならさ、電話で予約したときに、「仕入れの関係上、メニューを今、お決めくださいますか?」
って言わないんだろう?解せぬわw


何でも予約したのは、娘なんだけど、そのとき
普通なら「ハイ、〇〇でございます。ご予約でございますか?」って
普通なら聞くのに、「もしもし」だけであとは無言なんだってよ。
仕方なく娘が「あのぉ、予約したいんですけど」
っていうと普通なら
「ありがとうございます。それではお日にちとお時間、そしてお名前をお聞かせできますか?」っ
て誘導するじゃん?
全くフォローなし。
仕方なく、娘が「あの、すみません、〇〇日、の〇時に四人、予約お願いします」
って言ったんだって。そしたら
「名前は?」
「えっと、〇〇です。(〇〇は山田とか鈴木とか、よくある一般的な名前)」
「名前を言うときは、もっと大きな声でゆっくり言ってください!」

わたしの血が濃い娘は、かなりムカついていたらしいんだけど、
根が優しいので
「〇〇〇です」
「漢字は?」
なんなんだ、この傍若無人さは?
なんなんだ、このサービス業に似合わぬ尊大さは?

帰りのタクシーでは
心優しい夫を除いて、私、娘、婿で悪口大会でした。
「ちょっとありえない対応じゃないかった?」
「いや、ネタとしては面白かった」
「あれは一種のコミュニケーション障害じゃないの?」


京都は味もサービスもみなしのぎを削って
切磋琢磨しないと生き残れないところ。


一年後も店が存続していたら、ある意味すごいですが、
まぁ、客のことを一切忖度しないオヤジがやっている
こわい店というコンセプトで押し切れば、
続くかもしれない…?


神のみぞ知る。













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