本当の意味での平等 [雑文]

昨日だったかな、twitterを閲覧していると、こんなのがありました。

当人と、年配の男性と年配の女性の三人が
エレベーターに乗り合わせたのだとか。

そしたら、全く見ず知らずの男性が、その方(女性)に向かって
上から目線というか、自分の家の使用人にでも申し付けるかのように、
「三階!」って叫んだんだそうです。

すると、その方は
「自分で押せばいいだろ?」
って言ったらしい。
すると、初老の男性は
これまで若い女性にこんなふうに切り返しをされたことがなかったらしく、
ものすごく狼狽して、すごい形相で睨みつけたとかいうお話でした。

わたしもわかるんですよ。こうした状況。
自分たちの親世代には、こういう男至上主義みたいな人が多いのです。

こういった、80代以上の人々って
男は女に甲斐甲斐しく仕えられて当然と思っているんですよね。
で、別に根拠があるわけでもなく、実に偉そう。
そして、「ナントカカントカしろ!」って命令口調で言いますね。

それが、「ナントカカントカしてもらえませんか?」って下手にでて
頼むのが、おそらく一番ふさわしいだろうという場面でも、
上から目線でエラソーに命令してくるので、非常に不愉快ではあります。


私が少女の頃って、世間では当たり前のように、
「女は男より、頭が悪いからハイハイと可愛く従っているのがよい」
って学校の先生でも生徒にそんなふうに教えていた時代だったんですよ。

今の時代にそんなことをいったら大変です。

「知性には男女の差はない」といったのは
フランス革命時代に生きたスタール夫人の言です。

200年昔の人だって、そういうことがわかっていたのにねぇ。

「女は男より頭が悪い」「女は男より劣っている」
っていうのは、男女差別、男尊女卑に温床になっていると思うのですが、
それはまた、発展型で弊害を作っていると思うのですよ。

私の兄なんかは、田舎の惣領息子にある典型的なパターンで、
長男であるというその一点だけで、
周囲にチヤホヤされていた人間です。

まずですね、出発点からして違うんですよ。

まぁ、ここに書くとわたしの僻みがましいうらみつらみを書くことになっちゃうので
割愛するとして、

とにかく、妹である私と兄とはおんなじ兄妹でありながら、
すごい格差がありました。

教育にかけるお金も、
何から何まで違うんですね。
「あんたは女なんだし、どうせ嫁に行く身なんだから我慢しなさい」
っていうのが、母の常套文句でした。

ま、それはなにも我が家に限ったことではなく、その頃の
世間一般の田舎の家庭に認識だったかなと思うのです。

まぁ、ソレはソレで仕方がないと思うのですが、
問題はそういうふうに育った男ですよ。
小さいときから、自分は特別、と思いこんで育っているので、
男尊女卑が染み付いていて、
自分の機嫌が悪い時、当たり散らす対象として「妹」っていうのは
格好の材料になるんですよね。
でも、本人は自分は特別だと思いこんでいるので、
別段意地悪やわがままをしている、という認識はないんですよね。

まぁ、今の50代以上の男性ってそういう人が多いと思います。

そして、そういうふうに貶められて育っていた女性に多いのが、
「どうせ、自分は女だから」といって、「何もわからなくてもそれが当たり前」
というふうに努力することをしない女性。

まぁ、今は自助救済が当たり前の世の中なので、こんなふうな
あなた任せの人っていうのは困りもんなのですけどね。

しかし、こんな女性たちより、もっと困った方々がいる。
この方々は、頭もいいし、飲み込みもいい、身体もよく動く。
教育の如何によっては、すばらしい世の中の担い手になっていただろうと思えるんですけど、
悲しいかな、この方々が若い頃は、「女だてらにできる」っていうのは弊害だったんですね。

で、ダメな亭主を懸命に支えてきた女丈夫だったりするんですよ。
亭主が飲む、買う、打つ、三つ揃えたバカ男であっても、
家庭が崩壊しないように、必死で切り盛りして、子供を育て、
義理の両親に死ぬまで仕えてきた人。

この方がたはすでに未亡人になって子供が家庭を持っていたとしても、
まだまだエネルギーに満ち溢れているんです、
で、近所のわがままなジイサンの面倒を甲斐甲斐しくみておられたりするんですよ。

ジイサンは世の中が変わって、自分も変わらなきゃならないってことに
気がついてほしいんです。

嫁に向かって「オイ、お前、ナントカカントカしとけ!」って命令するのは
間違っていると気がついてほしいんです。

そういうふうに頭ごなしに命令されて、自分の尊厳を傷つけられた嫁は
当然、ジイサンの不遜な頼みなんかきかないですよ。

でもね~、ご近所の甲斐甲斐しいおばさまがソレを聞きつけて、
ジイサンの面倒を甲斐甲斐しく見ておられる。

ソレじゃ、ジイサンは反省なんかしないですしね。
ジイサンに逃げ道を用意してほしくないんですよ。

困ったもんだ…。


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ぼんぼちぼちぼち

そうそう、80代以上の男性って、女性に対して上から目線で横暴な人、多いでやすね。
時代が生んだ負の副産物でやすね。
あっしが20代後半の頃、カクテルラウンジでバイトしてた時、今は80代になってるであろう男性客がよく来やしたが
あっしのことを「おまえ」って呼びつけたり、女バーテンダーは、カクテル素人の男客よりもカクテルについて知らないものだ、と思い込んでる人が多かったでやす。
カクテルについての講釈を店員であるあっしに向かってしたので、それに補足する形で話しを返したら、納得できない!といった憮然とした態度をされることが何度もありやした。
バイトだってお給料貰ってるんだから、その方面の勉強はしてるに決まってるのに。
by ぼんぼちぼちぼち (2020-07-09 16:21) 

sadafusa

ぼんぼちさん

本当にねぇ~、こういう人って小さい時は
母親にベタベタに甘やかされ、
当たり前のことをやったとしても
「まぁ~、お上手~」
「マァくんは何をやらせてもソツがない」とか
「本当に頭がよくて」
ってのを信じているんですよね。

お酒を飲ませるところは、飲む人に気持ちよく酔ってもらうのが
本来だから、多少ちやほやと口当たりのよいお世辞もいうのでしょうが、そこで威張って当たり前って思っているんでしょうね。

いや、会社では出来ない君なので、こういうところに来て、
ぼんぼちさんのような方に鬱憤を晴らすしか術がなかったとか。

本当にデキル男はそういうこと、言わないと思うんですよね。

by sadafusa (2020-07-09 22:00) 

Yui

この問題は古くて新しいですよね。私には1つ違いの弟がいて、姉弟で差別的だったことはもちろんあったです。大学に行く時私には浪人が許されなくて大学も私立の決まったんところに行かされました。弟は国立で浪人も許可。
あとねえ、これは公のところで喋るのは初めてですが、結婚してしばらく経った後、実家の両親が私の婚家の父に保証人を頼みに来たことですね。幸いその保証は比較的すぐに外れて実害はなかったのですが。私が保証人をやると言ってもダメ、弟に頼めと言ってもダメで。私はその時婚家に売り飛ばされた気持ちでしたよ。実家の借金のカタに売られた真面目な姉の心境がちょっとわかった。
男の財産権の考え方は相当変です。
by Yui (2020-07-11 21:19) 

sadafusa

ん~、弟さんねぇ。
ま~、でも
「弟はどこの大学へ行ってもいいけど(長男だから)
あんたは嫁に行くんだから、高校出たらお勤めね!」って
言われなかっただけマシかも汗

うちもね、Yui様んとこと同じパターンで姉、弟のきょうだいだったですが、お姉ちゃんのほうがお金かかったかなぁ。
とかいって、弟にも随分と無駄金を使ったけど。

子供ってなんかいろいろと無駄が多いもんなんですよね。
おそらくお金が無尽蔵にあれば、「あんたは学校へいかなくてもいい」って言われなかったんだろうけど。

ん~、でも保証人の話は。。。
確かに借金のカタに売られた娘の気持ちになるかもなぁ。
まぁYuiさまが担保ってことだものね。

まぁ、しかし、ご両親も大変だったんですよ。
それだけはたしかかなと。
by sadafusa (2020-07-13 16:23) 

Yui

今日、早朝に救急から連絡があって、薔薇園のおじいちゃんこと私の父が搬送されていると聞きました。くも膜下で亡くなった母のことがあったので慌てましたが、幸い自分で救急車を呼んだらしく、電話でも話せたので大丈夫でした。脳溢血系の疾患は見つからなかったので、2、3日の入院(高血圧治療)になりました。

なんかね。もちろん私はやることはやりますが、80代の父のいざとなったら娘だよりは解せないな。まあ、私の方が弟より近くに住んではいるんですが。
父は一人暮らしでお手伝いさんを週3日お願いしているのですが、猫のトイレまでお願いしていたことが判明。撫でてエサをやるのだけ父の担当だったらしい。
イヤなことはぜーんぶ身の回りの女性に頼んで生きてきたんですね。
私はお金は男性が発明したものだと思っているんです。お金の威力で何を手にするかというのを考えると、愛と欲望の世界が目まぐるしく展開しますよね。

すみません、愚痴になっちゃいました。それでも幼かった私には優しい父だったのでものすごく嫌いではないのですよ。この辺も異性の親の不思議なところです。
by Yui (2020-07-14 17:48) 

sadafusa

>薔薇園のおじいちゃん

いいなぁ、素敵なネーミング。きっと近所でも評判なんでしょうね。

「あそこの角を曲がったところに、すごくきれいな薔薇がいっぱい植えてある家がある!」
「そうそう! 散歩するときは必ず通るようにしてる!」

とかね。私も「薔薇園のおばあちゃん」と呼ばれるようになりたい。

>撫でて餌をやるだけが父の担当
あはは、可愛い! 当事者は怒り心頭なのかもしれないけど、
ちょっとお茶目なところがいいですね。
動物飼うのは、トイレの砂とかいろいろと煩雑なことがあって大変ですが、ネコにゃんと毎日楽しく戯れているだけなら楽しいよね。

うちの義理の父も、80代で、めっちゃわがまま。
私はとっくの昔にお世話をすることを放棄していますが、
ジイサンは遺産という美味しい餌を見せつけて、孫に世話をサせてますが、まぁ~、損得勘定で動いている娘も(多分、ソレ以外に血の濃さゆえに捨てておけないのもあるんでしょうが)
身体は全然動かないのに、口ばっかり達者で、しかも人を人とも思わない数々の所業に怒り心頭に達しているようです。笑

でもね、うちのジイサンとYuiパパとの違いはね、
教養レベルの違いだと思う。
だって、うちのジイサン薔薇とか興味ないもん。
読書もしないし、趣味っていう趣味がないし。

しかも、全然可愛げがない。

まぁ、親といっても、人間ですから、いろいろと理不尽なことをするだろうけど、それでも「お父さん!」と思って嫌いになれないのは、人間的な魅力があるってことだと思いますね。
by sadafusa (2020-07-15 13:18) 

Yui

お陰様で父は明日、退院になりました。
私の父は学ぶのは好きだけど、かなり偏向がありますよ。薔薇は年取って始めた趣味で若い時は植物を育てることには全く関心なかったです。

そうねえ、うちの父は困ったことばっかりやってます。最近の困ったことは自分の興した会社の株を買えっと言ってきたことですね。
もちろん未公開株ですよ。買ったところでただの紙切れになると思います。株券って不思議ですね。株式会社を作るのに資金が必要なので、周りの皆から集めて作るわけですが、なんか植物みたいに何もないところから生えてくるがごとくです。

会社がダメになれば価値が無くなってしまうんですよね。勢いと枯れ具合であっという間に興亡が繰り返されているみたい。

父は50年前の幼児の私の株券を見せてくれましたよ(当時は小さい子供の分も株式発行できたのね)


by Yui (2020-07-15 22:18) 

sadafusa

それでもね、若い頃はお母様と一緒に
きれいな庭園を散歩するのがお好きとか、
お花をプレゼントするのがお好きだったんじゃないですかね。

私の亡き父もそうでした。
私の父は本当に困った人でしたが、でも不思議と憎めない人だったんですよ。父が死んだのはホワイトデーでしたが、あのときは本当に悲しかったな。
でも、ふだんはなかなか見ることの出来ない、立山連峰(父は富山に住んでいた)が青空の中にくっきりと映えていました。

やはりそれは、血の濃さゆえなのなのですかね~。
憎みきれないですね。

ただ父は美しいものがスキで、私が文学が好きになったり、絵画が好きになった根幹の部分は父のそういった要素が色濃く影響していたような気がします。

>株券
へぇ~、いやぁ、紙切れ同然のものにお金を払う気にはなれないけど、ただ、お父様にとっては大事なものなんでしょうね。

いろんな思い出の詰まった株券なんでしょう。

最近、株式投資のファンダメンタルな要素を知るために、テレビ東京ビジネスオンデマンド(だったかな)をサブスクしているのですが、
面白い会社いっぱいありますね。

前回は私達が毎日使うトレーの会社の「エフピコ」が扱われていました。

面白い! 一株いくらかな~と思ったら、8千円もしていて、うわ、100株八十万じゃん、値嵩株(ねがさかぶ=値段の高い株)~と思って諦めました~。

今日は、ポリニャック夫人に会いに大阪市立美術館へ行ったあと、夙川のグランドフードホールに行ってみたいと思います。

美食の殿堂だよ!!

by sadafusa (2020-07-16 09:53) 

Yui

株はある値をつけたらその瞬間から上がったり下がったりするのですよね。私と弟のみが父の会社の株式を持つので、株主総会で父を社長に指名することになります。

たぶん、株って会社が興ってから上場するまでの勢いがある会社が1番面白いんじゃないかな?
それでたぶん時間との戦いで、どこまで待てるか、どこで捨てるかが問題なんだと思う。


今日の午前中に精算して父と退院してきました。
お騒がせしました。

まあ、父が亡くなったら相続が一騒動だなあと思います。

by Yui (2020-07-16 16:29) 

sadafusa

お父様、退院ですか、
よかったですね。

by sadafusa (2020-07-17 16:16) 

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