神戸ファッションミュージアムへ行ってきました! [雑文]

暑い、暑いといいながら、どうせ暑いんだから
楽しいこと、しに行こう~と思って、
神戸のポートアイランドにある、
神戸ファッションミュージアムへ行ってまいりました。

お目当ての展示はこれ!
IMG_1565.jpg

ですね。


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実はsadafusaですが、
小さい頃の夢は服飾関係の仕事につくことだったんですね。
でも、普段のおしゃれにすごく興味があるのではなく、
非日常空間のファッションにものすごく興味があったのです。

例えば、外国の映画のドレスを仕立てるとか、
あるいはバレエノチュチュなどの制作に携わるとか、
あるいは、ウェディングドレスとか。

それはおそらく、抑圧された夢が全くない日々を過ごしていたので、
夢を見ていたかったんだと思います。

ただ当時は今のように、ちょっとググればいろんな情報が得られる時代でもありませんでした。

まぁ、その他にも色々と理由はあるとは思いますが、
結局、夢は夢で終わってしまいました。

ただ今でも、こんな歴史的なコスチュームを見ることは非常に好きです。

昔からローブ・ア・ラ・フランセーズってどういう構造になっているのか
とても不思議だったんですね。

今回はそういうのがわかるかなと思ってでかけました。

展示物は18世紀、おそらくロココの時代の後半のローブ・ア・ラ・フランセーズとか
きらびやかな刺繍が施された、アビ・ア・ラ・フランセーズ(紳士もののひと揃え)
が所狭しと置かれてありましたね。

そして時代が下がって、革命後のアンピール様式のハイウェストのシュミーズドレス、
そしてだんだんとスカートが広がって、第二帝政様式、
そしてだんだんとお尻が張り出した形のバッスルスタイル、
そして世紀末の腰をものすごく絞ったドレス、
1910年のエドワーディアンスタイルの少しアールデコテイストのドレス、
そして第一次世界大戦後、がらっと価値観が変わった後のコルセットを外し、
スカートの丈を短くしたフラッパースタイルのドレス、
そして、50年代のクリスチャン・ディオールに代表されるクチュール製のドレスなどなど
見応えがありました。

すみません、ずらずらと書きすぎましたね、

ただ、ローブ・ア・ラ・フランセーズというのは、非常に儀式ばったものでして、
私が思うに、多分その立ち位置っていうのは、
江戸城における女官が身につける、打ち掛けと似ていると思うんですよね。

あれはね、コルセットとペチコートをつけた上にですね、
打ち掛けをかけるように、すそを引く金襴緞子のローブというものを羽織るんですよね。
ただ、打ち掛けと違って、本体(コルセットとペチコート)から外れないように、
胸に三角の形の胸当てを縫い付けるんです。

脱着に非常に時間がかかって本当に大変です。


またですね、この時代のこのドレスというのは、
この絹製の金襴の大きな模樣をきちんと模樣合わせして
その高価な布をいかに贅沢に大きく使っているかってことに
焦点を当てているような気がします。


だから、異様に横に長い寸法のドレスなんかがあるんだろうなっていうことがわかります。





飾ってあったドレスはですね、本当に小さくて、
おそらく、150センチの小柄な人が着たとしても小さいんじゃないかな~って思うようなサイズ。
おそらく、小学校の四年生か五年生ぐらいの女の子が着てちょうどぐらいんなんじゃない?

あと靴ですが、コレも本当に小さくて、どれも幼稚園児のサイズで20センチはおそらくないです。IMG_7194.jpg

中国では纏足というものが流行ったけれど、何ていうのかな、
当時は小足ということに、美しさを求めたんだろうなって思うのですね。

それに、ロココの時代には、大男、大女というか、今のファッションモデルのように
手足が長くて、筋肉質な人が美しいとされる価値観ではなかったと思います。

もっと繊細なんでしょうね。


さてさて、もともと行く前から、展示会のカタログは買うつもりだったんですが、
なんとなんと、さすがというべきか、
musium1.jpg

IMG_7203.jpg

A3版のローブ・ア・ラ・フランセーズの作り方、及び、五分の一に縮小された型紙を
なんとふたつも買ってしまいました。


解説にはなるべく高価な布にハサミを入れず、
そのまままっすぐ使うことに腐心して型紙が作られているって書いてあります。

特筆することは、ヴァトー・プリーツという背中の後ろの流れるようなプリーツ部分に
ものすごくたくさんのタックが取られているんですね。

こんな厚い金襴の生地を幾重にも折り重ねたりすると
もしかしてミシンの針が通るのかなって思ったりして。

(昔の人は基本手縫いだったですもんね。)



まぁ、最初からいきなり本番に入るのはちょっと無理ですが、
最初は古いシーツかなんかで、練習でしょうか。
縮小サイズで、肩のプリーツ部分の構造を理解すると
全体の6割ぐらいは理解出来るような気がします。

あと、前たての部分、身体の中心の部分の装飾がものすごく
手間がかかっているということ。

今なら、適当に既製品のブレードをちゃちゃちゃとつけちゃえばいいと思うんですが、
昔は既製品がないので、すべて手作りです。

本当に、昔は単に「着飾る」と言っても、多大なお金と時間と工程が必要だったんですね。



本番に移行できる自信がついたら、
近所に大河ドラマの衣装を作っている金襴のお店があるので、
その生地を使って制作するのも楽しいかもしれないです。

ただし、そのときはめっちゃくちゃお金がかかるので、スポンサーが必要になると思いますが、、、、




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ぼんぼちぼちぼち

神戸にファッションミュージアムというのがあるのでやすね。
いいなあ。近かったらあっしも絶対行ってると思いやす。
あっしも幼少の頃から非日常の服にとても興味があって、そういう方面の仕事に就きたいと思ってやしたが、やはり叶わぬ夢と終わってしまいやした。
あっしは特に、アングラ演劇の衣裳を作りたかったでやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2020-08-30 17:30) 

sadafusa

ぼんぼちさん、

関西には、このトピに掲げた神戸ファッションミュージアムっていうのもありますし、また私が住んでいる京都にもワコールの会社の中に、京都服飾文化研究財団っていうもあります。
ここの研究財団のデジタル・アーカイブは結構すばらしくて、一時期ここのアーカイブをしょっちゅう利用していました。



実はこれまでアングラ演劇は見たことがなく、(今度、行ってみようと思います)今、画像検索でいくつか検索して拝見したのですが、ルールがない分、より芸術性が高いような気がします。
プロになっておられたら、さぞや素晴らしい衣装を作られただろうにと残念です。



by sadafusa (2020-08-30 19:30) 

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