子供は親が思うようには育たない  『娘が不登校になりました』 [読書・映画感想]

最近はかなり毎日が忙しいです。

というのも断捨離作業なんですが、やってみるとまだまだ、まだまだってカンジで
「日が暮れて道遠し」って気分です。

まずですね、要るもの、要らないものに分別する作業が一番最初に来るのですが、
これがまぁ、本当に大変な作業なんです。

12月中は毎日毎日ゴミ袋に要らないものをパンパンに入れて、ゴミの日ともなると
だいたい45Lのゴミ袋を6・7袋出していました。

今は、それとはまた違って、屋根裏の物置部屋の分別作業をしています。
長い間、怠慢こいて、うっちゃっておいた大量の大型ごみ。
こいつをまず出さなくちゃいけない。
昔子供らが使っていたCDつきのラジカセとか~。
20年前イタリアで買ったトランクとか~。
今でも使えるっちゃ使えるけど、不便なんだよね。
毎年、毎年海外旅行に行けるほど裕福でもないので、やっぱりこれもゴミ。

子供が小学生の頃作った図画・工作。
大事な思い出の品ではあるんだけど、やっぱりとっておくことなできないので、
一枚一枚、ていねいにホコリをはらって写真に収め、お弔い作業です。

こんなことしていると、あっという間に毎日毎日日が暮れてしまう。

で、最近はkindleumlimitedのタダ本を寝る前に読んでおります。


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今日紹介する本はこれ!


娘が不登校になりました。「うちの子は関係ない」と思ってた (本当にあった笑える話)

娘が不登校になりました。「うちの子は関係ない」と思ってた (本当にあった笑える話)

  • 作者: 小林薫
  • 出版社/メーカー: ぶんか社
  • 発売日: 2016/10/27
  • メディア: Kindle版




これを執筆された小林薫先生という方は、主に「ホンコワ」かなんかでサイコ・スリラーみたいな作品を描いておられる人。

私がなんで小林薫さんを知ったかと言うと、流水りんこさんが小林薫さんの漫画のキャラである、齋さんをご自分の漫画に登場させていたからなんだよね。



流水さんちの浮遊霊 (ぶんか社コミックス)

流水さんちの浮遊霊 (ぶんか社コミックス)

  • 出版社/メーカー: ぶんか社
  • 発売日: 2014/12/18
  • メディア: Kindle版



齋(いつき)さんは、実はと言えば架空の人物ではなく、実在のお方なんです。
そしてこれまで実際に霊障に遭われて困っている人などの除霊した事件をもとに、小林先生が作品を描いておられたみたいなんですね。

この漫画、実に面白いんですよ。齋さんもかっこいいしね。

強制除霊師・斎 (1) 怨念旅館 (あなたが体験した怖い話)

強制除霊師・斎 (1) 怨念旅館 (あなたが体験した怖い話)

  • 出版社/メーカー: ぶんか社
  • 発売日: 2013/07/25
  • メディア: Kindle版



強制除霊師・斎 (10) 霊圧の匣 (あなたが体験した怖い話)

強制除霊師・斎 (10) 霊圧の匣 (あなたが体験した怖い話)

  • 出版社/メーカー: ぶんか社
  • 発売日: 2020/07/17
  • メディア: Kindle版



強制除霊市・斎(いつき)ってシリーズで10巻まであるんだけど、惜しいかな、斎さんはどうも最近、お若いのに、乳がんで亡くなったのです。なんかこれも生まれてくる前から決まっていたみたいですが、やはり斎さんといえど人間、やはりいろいろと悩んでおられたみたいですね。

その闘病記もあります。


霊能者ですがガンになりました (ぶんか社コミックス)

霊能者ですがガンになりました (ぶんか社コミックス)

  • 出版社/メーカー: ぶんか社
  • 発売日: 2019/03/07
  • メディア: Kindle版





みなさんも興味があったら、読んでみてね。


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さて、小林先生のご紹介はこれくらいにして、

『娘が不登校になりました』

この本、衝撃的です。

実は私もいじめがもとで中学校へ行けなくなり、
高校は一年遅れて入学しているものです。

うちの親はアレですが、過干渉気味なところもあるのですが、それは自分が興味のある範疇だけ。
しかし、ほかは放任気味だったので、そこは気楽で良かったです。

私は学校の先生も学友も大嫌いだったし、それにお勉強もできず、成績も悪かったので、
ここに出て来る小林先生のお嬢さんの気持ちは半分だけわかります。

でも、解るのは半分だけ。

私は確かに頭も悪けりゃ、勉強もできなかったけど、決して
『勉強したくない」とは思わなかったんですよ。

確かに理科は嫌いだった。しかし、だからといって「知らなくてもいい」とは思わなかったんだな~。

だけど、この子の場合、ものすご~く繊細というのか、近くの公立中学へ行って、一年の間は学校生活をエンジョイしていたのだけれど、2年になって担任の先生というのが、なんというのか乱暴な人というか、デリカシーっていうものが欠如しているっていうか、要するに教育はあっても、教養がない人だったんでしょうね。

それでもう、いけなくなってしまったんですね。

それで、お嬢さんはず~っとず~っと引きこもって、布団ぐらしだったそうです。
やはり心身ともに成長期である娘がこのまま、運動も勉強もせずに
毎日を無為に過ごさせてはならないとさすがの先生も思われたわけですよ。

それで普通の学校が行けなくなった子供のためのフリースクールへ行くことになります。
ただし!
ここで勉強したからと言って、ここの学校の名前というか責任において成績表がつけられ
卒業できるわけじゃないってことなのですね。あくまでも籍はもとの中学校にあるわけ。

となるとどういう弊害があるかというと、内申書がどの教科であれ「1」になるということ。
これは相当厳しいです。

で、先生は娘さんを受け入れてくれる私立中学へ編入させるべく奔走するんですね。
で、めでたく編入試験合格!
そしてしばらくは新しい環境の中学へもたのしげに通っていたのですが、中学3年の途中からまた
引きこもり。「学校へ行きたくない」

は~、ため息が出ますね~。

今度の学校はお役所主義的な公立中学とは違い、もっと先生などのスタッフは思慮深い。
もっと慎重に子供たちを扱っていて、何が不満なのかと、先生は鬱憤やる方ない。

でも、子供は笛吹けどけど踊らずというか、やっぱり脅してもすかしても、学校へ行こうとしないんですね。

漫画仲間からは「義務教育はほぼ終えてたんだし、親としてやることはやったんじゃない? もう勉強したくないっていうなら、そりゃ、自己責任だよ、ほっておけば?」って言われるんですけど。

でも、このまま放置しておけば、学歴は中卒。今どきこんな低学歴の人間がどこで働けるっていうの?
社会的弱者になることを恐れて、親である小林先生は必死で娘を励ますんだけど…。

やっとの思い出、今行っている私立中学の付属の高校で内部試験を受け、高校の入学金を収めたあと、
「やっぱりよく考えたけど、行きたくない」と娘がしれっと宣告。

小林先生、とうとうキレます。
「どうして、大金払ったあとで、そんなこと言うのよ!」
「だって行きたくないんだもん!」
「バカ~!」
「お母さんなんか、死ね! 死ね死ね!」
「何だって~、人の苦労も知らずに! あんたなんか産まなきゃよかった!」

子供に向かって「産まなきゃよかった」っていうのは言ってはならない禁句だそうですが、私もその立場に立たされたら、きっと言ってしまうと思います。


結局、またもとのフリースクールに戻ったらしいです。
もう、小林先生は娘に対して、向上心とか向学心を持つことなど諦めていたので、
娘が「語学の専門学校へ行きたい!」といったときにはそうとう悩まれたそうですが、
結局、やはり子供が可愛いで、行かせたみたいです、
卒業できたのかどうかまでは描かれてありませんでしたが、
小林先生のために、娘さんが卒業してご自分の道を歩まれていたらなと思わずにはいられませんでした。


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同じ漫画家業の流水りんこさんのお子さんたちは、すごく優秀でお兄ちゃんは政治学者になるべくイギリスへ留学、そして妹さんはファッションの勉強をするためにやはりイギリスへ。

これはわたしの私見なのですが、これはお父さんの資質の差なのかなって思うんですよ。
りんこさんのサッシーさんはインドの方ですが、非常に仕事に熱心で、子煩悩な方です。
骨身を惜しまず、お客の立場になって少しでも美味しいメニュー、ていねいなサービスを心がけておられる。常に前向きです。りんこさんとしょっちゅう喧嘩しているけど、いつも夫婦は対等。
それでいて、どんなときでもご夫婦力をあわせて、難局を切り抜けて行っておられます。

ところが実は小林先生の元旦那さんは、突然、会社をやめて、布団かぶって引きこもり。


夫がまったく働きません。~大黒柱かーちゃんと、元うつ病ダンナ~ (本当にあった笑える話)

夫がまったく働きません。~大黒柱かーちゃんと、元うつ病ダンナ~ (本当にあった笑える話)

  • 作者: 小林薫
  • 出版社/メーカー: ぶんか社
  • 発売日: 2014/04/28
  • メディア: Kindle版




「うつ」なんだって説明されていましたけど、私はそうは思えない。
というのも、私の夫もものすごいうつになって、何ヶ月も入院していたんです。
たしかに最初のうちはバッテリーが消えたアトムみたいになって目に光がなく、
死んだようになって眠っていました。

だけど、こんな旦那さんのように奥さんや娘さんのことを考えない自分勝手なことをするようなことはしませんでしたね。
これはうつとはまた別の症状なんじゃないかと思います。
私にはこれは、モラハラか一種のDVなんじゃないかと思いますね。

小林先生自身はりんこさんと同じように非常に勉強熱心な作家さんだと思います。
もしかしたら、小学生という非常に大事な時期に、全く向上心のない、努力がきらいで、あわよくば濡れ手に粟のような生活を目論んでいた旦那さんを見て育ったことが、原因のひとつなのかも?
人間ってミラー・ニューロンっていうのがあって、環境に染まりやすいっていうしね。

ただし、小林先生自身は非常にあれこれと心を砕いておられていて、気の毒だったなって思います。



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Yui

なにをかくそう私も中学生時代不登校でした。ただ引きこもりではなくて学校へ行けないだけで、博物館に行ったり古本屋街に行ったり、図書館に行ったりしていました。これは母のおかげですが、うちの母は学校へ行けとは決して言わなかったです。また、家や親戚に自営はあっても働いていない人はいなかったので、学校のいじめ問題が解決してからは、元の中学校に戻れました。
高校は自分のやりたかった分野の私立高校に進めたのでありがたかったです。

このお嬢さんはお母さんに甘えていますよね。お父さんとの関係はどうだったのでしょう。韓国語の語学を学びたいというのは悪くないのでそういう道で生きていって欲しいですね。

私も11ヶ月ですが一家の稼ぎ頭だったことがあるので、働かない旦那を持つ気持ちはわかります。たぶんね、狭い家に引きこもりと漫画家が詰めちゃうのが状況を悪化させたんですね。私は2つの職場で働いていて土曜日まで仕事があったので、昼間は不在でした。
家族って難しいですよね。でも大体はお金とスペースと心のゆとりで解決しますよ。
「誰が稼いでいるんだ」というセリフは冗談では使いますが、怒りとともに使ったらダメです。
by Yui (2021-01-11 15:03) 

sadafusa

今の時代、絶対に学校へ行かなくてもいいらしいですよね。
家で通信教育っていうのもあるし、親とか家庭教師をつけて、
単位をとらせる方法もあるらしいです。

世の中、団体行動するのが決定的に苦痛って人間もいるので…。
私もそうですが~。

私が不登校になったの原因と責任は半分以上うちの母にあります。
詳しく述べると不幸自慢みたいになっちゃうので、あまりいいませんが、うちの母はどっかおかしいよね。人格障害だと思う。

でもまぁ、ほっておいてくれたので、私は家で漫画と本を読んでいました。現実逃避からしら。でもこの時、この力をつけておいたから、今日小説でも書こうかなって思ったりするんで、人生何が役立つかはわかりませんね。

そうそう、だいたいのことはお金とスペースと心のゆとりだよね。
特にお金って大事だわ。これがなきゃ、スペースも心のゆとりも生まれないわw

小林先生は、モラハラ気味の自称「うつ」の旦那を6年以上養っていたみたいですよ。こいつのお金の使い方が、本当に汚い。
小林先生がヒィヒィ言いながら、稼いだお金でBMWだっけ、
外車乗り回して、いい気なもんですよ。

こういう人って自分さえ、ふかふかリッチであれば、満足なのよね。
家族がお金に困っていても、どこ吹く風よ。

それはうちの父親がそういう甘い人間だったから、よくよく解るわ。
by sadafusa (2021-01-11 17:31) 

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