室町時代って…。 [雑文]

最近、毎日園芸日誌みたいになってきてますので、
目先を変えて他のことを書きますね。

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最近の大河ドラマってつまらないと思いませんか?
たいてい、戦国時代の三人の英雄、信長、秀吉、家康が出て来るようなヤツか、
それじゃなかったら、武田信玄とか上杉謙信とか。
ちょっと変わったところでは「愛」って兜の直江兼続とか?

あともうひとつって幕末ね。
最近は切り口を変えて、地方からみた幕末みたいなのも流行っているけど、
もう、あんか飽きたって感じがする。

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それよか、もっと古代とか中世とか面白いと思うのに、何故やらないのかな。

これまで中世っていういうと、何があったかな。
古いところでは『風と雲と虹と』これは平将門。
『草燃える』これは北条政子
あとは『北条時宗』これは元寇の話で日本史というより、世界史で
結構ワールドワイドな視点が面白かった。
最近では『平清盛』かなぁ。
ほかにもあるのかもしれませんが、わたしが見てなかったものは挙げてません。

そして、今までかんがえてみたのだけれど、室町時代の大河ドラマってふたつしかないんじゃないのかな、って思うのね。
それは真田広之が主演した『太平記』です。これは足利尊氏の話。
最後の法に行くと血肉を分けた弟を殺したりして、結構酸鼻を極めているというかね、
なかなかすごい話だった。
あとは『花の乱』かな。これは応仁の乱をテーマにしたもので、今の海老蔵が17歳のときに、
足利義満若かりし頃を演じています。主演は三田佳子が日野富子。そして義光が市川団十郎かな。

そう、このふたつしかない!
これだけいっつも戦国か幕末しかなしないのはおかしい!と思う。

なぜ、足利義満とか足利義教(よしのり)とかしないの?

義満なんて、自分の子供を天皇に挿げ替えようとして、実は暗殺されたかもしれないんだよ。
もっとすごいのは、義教。
この人は一旦、出家して青蓮院だっけかなの、門跡になるんだけど、跡取りがいないので
無理やり還俗させられちゃうんだよね。
お坊さんだったんだから、じゃあ、温厚な人だったのか、っていうととんでもない!

この人の冷酷無比なところは、爬虫類を思わせまして、
ある意味、そのサイコパス的な行動は織田信長を上回るとすら思えるんですよ。

信長は明智光秀に襲われた時、「是非に及ばず」っていって
自分の好きな幸若舞である「人間五十年~」ってやつを舞って自害したとあるけど、
義教なんて、あまりに残酷なんで追い詰められた赤松満祐が将軍を招いて
申楽をしながら酒を飲ませていた時、暗殺されちゃったんです。
しかも、頸を切られちゃったんですよ。
当時、看聞御記という日記をつけていた後崇光院は
「将軍の首を掻き切ったなんてことは、古今東西聞いたこともない醜態だ! なんて恐ろしい」
って書いているんですよ。




まぁ他にもあと、結構面白い人いっぱいいるんで…。
義持なんかも面白いと思うし…。

そりゃ室町時代って小学校の教科書に「後醍醐天皇は吉野に逃れ、南朝を作った」しか書かれていなくて、足利将軍の「あ」の字もかかれてませんでしたからねぇ(今の時代はどうなっているのか知らないけど)

意外と平安時代っていうのは、偉大な『源氏物語』と『枕草子』のお蔭で、世俗的なこともよくわかっているんですよね。でも、実は鎌倉から信長入京するまでの時代って、どんな風俗だったのか、どんな生活をしていたのかってあんまりわからないと思うんですよ。

唯一、権力者が交わらないで暗黒史っぽいものを描いて傑作だったのは『もののけ姫』だったと思う。
日本にはああいう権力者の手の届かない人間もいた、みたいなアンタッチャブルな世界を描けて素晴らしいと思うんだよね。わたしはジブリの中じゃあの物語が一番好きです。


大河ドラマの『平清盛』って本当に面白かったんですよ。だけどやはりなかなか難しいので、視聴率が悪いのだと聞きました。だからといって『おんな城主直虎』みたいなやつをやるくらいなら、視聴率悪くたって、中世をするべきだと思う。

なぜ、室町将軍をやらないのか!
時代まつりだって足利将軍歩いているはずだよ(昔は逆賊だからってんで、入れてもらえなかったって聞きますが)







獅子の座―足利義満伝 (文春文庫)

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  • 作者: 平岩 弓枝
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2003/10/11
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海と風と虹と〈上巻〉 (1968年) (角川文庫)

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  • 作者: 海音寺 潮五郎
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1968
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平家物語〈第1巻〉 (小学館文庫)

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  • 作者: 森村 誠一
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2000/09/01
  • メディア: 文庫



昔は推理小説で名をはせた森村誠一さんですが、最近は時代小説を書いておられます。これがまた結構評判がよくて…。読んでみたいなと思っています。



魔将軍―くじ引き将軍・足利義教の生涯 (双葉文庫)

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  • 作者: 岡田 秀文
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2009/06/11
  • メディア: 文庫



これは「くじびき将軍(義持が後継者を指名しないで死んだので、石清水八幡宮にてご神託の形でくじ引きを引いたゆえついた渾名)といわれた義教の小説ですが、本当に恐いです。

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