『ダウントン・アビー』 ① 花 [読書・映画感想]
イギリスのドラマ『ダウントン・アビー』を見ています。
今、シーズン4をあと一話ほど残しているところかな。
HULUで見ているのですが、HULUではシーズン4までしかないのです。
でも実はシーズン6まであるらしく、困ったなぁと思っていたのですが、Amazonプライムでなら
字幕で6まであることを発見。
私はアメリカのドラマなら字幕で見るのですが、イギリス英語は言い回しは発音が非常に難しく、ほとんど聞き取れないので、吹き替えにしているのです。それに吹き替えは字幕の六倍の情報量を含んでいるといいますしねぇ。
まぁ、実は日本の吹き替えには独特のおおげさな言い回しというか雰囲気があって、それがいいと思う場合もあるのだけれど、やはり実際の俳優さんがどうしゃべっているかっていうのも実は大変重要なファクターだったりするので、どっちもどっちなんですけどね。
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以前、ここで二次創作作品で『時間の記憶』っていうのを書いたことがあるのですが、
あれを書く前に、このドラマをみておけばよかったかなぁ~って思ったりしたのですね。
でも、あんまり見過ぎるとこのドラマの印象に引っ張られ過ぎて、自分の感性っていうものが十分に発揮できない場合もあるので、そこは良しあしなのですが。
この話はかの有名なタイタニック号が遭難したところから、物語が始まるのです。
1912年のイギリスはまだまだ身分の違いや男女差別の激しい時代でした。
グランサム伯爵はヨークシャーに『ダウントン・アビー』という壮大なマナー・ハウスを抱える大貴族でした。彼には娘が三人いましたが、このころ原嗣(げんし)相続制っていうのがあって、財産の散逸を防止するために、大きな財産をひとりの男子がすべて相続することになっていたのです。
当然、グランサム伯爵には娘しかいませんから、娘には財産がわたりません。じゃあ、誰にその財産が渡されるんだろうってところがこのドラマのテーマですね。
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まぁ、さすがにみんな『ダウントン』『ダウントン」というだけあって、映像も非常に美しいし、話も凝っていて面白いんですよ。
でも、今日は『花(フラワー・アレンジメント)』に焦点をあててお話したいなと思います。
ダウントン・アビーでの生活は美しい花に囲まれた生活です。
どんなときにも、美しい花がそこにあるんですね。
朝起きて、食堂に入れば、キャビネットの上にさりげなく花が飾られています。
晩餐会のときにも、結婚式にも、クリスマスにも。
ちょっとご覧ください。
朝食を食べているとき。こぶりのレモン色の水仙と紫色のバラの組み合わせがイギリスって感じ。
晩餐会を催された時のテーブルセッティング。テーブルもすごいですが、絵の下に飾られた花をご覧ください。これだけできっとお花代は10万以上します。すごく贅沢。
教会で結婚式するときの飾り付けと花嫁さんのブーケ。イギリス人は赤い花が好きなんですが、でもこういうふうに彩度の低いちょっと暗い赤を使うのが非常にシックですね。彩度が上がると、運動会みたいになって美しくないです。こういうちょっとした色の感覚って非常に大事なものだと思います。
結婚式のときのダウントン・アビーの階段に飾り付けられたガーランド(花綱)。
美しいでしょう?
このドラマっていつでもふんだんにさりげなく花が飾ってあるんですよ。
私が思うに、朝食のときの卓上の花でさえ、この大きさですとゆうに2万から5万ほどかかると思うんですね。
ほんの何秒しか映らないのに、そのたびそのたびため息がでるようなフラワーアレンジメントが出て来るので、本当にお金のかかった映画だなぁって思います。
今、わたしが通っているフラワーアレンジメントの教室は、先生がフランスで修行されてきたので、基本、フランスっぽい配色でアレンジです。狭い空間にぎゅっと花を凝縮して活け込むものです。
フランスってフランス庭園を見てもお分かりのように、木を三角錐に刈り込むという、超人工的な形にするのが案外好きです。ですから、花もこう、真四角のキューブ状にアレンジしたりします。リッチ&ゴージャスです。
口で言ってもわからないので、フランス式はだいたいこんな感じ。
これもドラマの中の花だけど、比較的フランスっぽく活けられているアレンジ。
一方、イギリス式はこんな感じ。
まぁ、そうはいっても、一概に個人個人のセンスっていうのもあるので、イギリス人にしたってフランスよりの人もいれば、フランス人にしたってイギリスよりの人もいるので、はっきりこうこう、とは言えないのですが、イギリス人はイギリス庭園を見てお分かりの通り、ふわっと活けるのが好きな気がするんですね。
(まぁ、フランスにも田舎風というスタイルがあって、このイギリス風とどこが違うんだといわれるとわたしもちょっとわからないのだけれど)
わたしはどっちかというと、イギリス風のように、緑が滴ってみえるアレンジが好きなんですよ。こうやって緑のベールにふわっとおおわれているほうが、瑞々しい感じがして。わたし、もともと新緑がすきなので。緑に囲まれていると花がより美しく輝いてみえるように思うのですね。
まぁ、それも舞台が何世紀にもわたって貴族が住んできたマナーハウスだからこそ、こんなアレンジが生えるのであって、フランス式だって、もっとアヴァンギャルドな空間だったら映えます。
要するに、フラワーアレンジメントというのは、場所の雰囲気と空間を常に考えなければならないものだということです。
だいぶまえ、NHKで斎藤工が主演した『ガラスの家』っていうドラマがあって、そのドラマはニコライ・バーグマンが花を担当していましたが、すごくアヴァンギャルドなイメージでした。
最近は、こういうふうに箱詰めにするのがはやっているそうです。わたしはイマイチこれの良さがわからないんだけど…。
シャープなガラスというマテリアルにこういうアレンジはそれはそれでマッチしていましたが。
これは、白、黄、紫色の春の野のアレンジ。意外とこういう優しい紫の花は春にしかないものです。そしてバラのようなインパクトのある花を使わずに楚々としたアレンジも非常に好きです。
今、シーズン4をあと一話ほど残しているところかな。
HULUで見ているのですが、HULUではシーズン4までしかないのです。
でも実はシーズン6まであるらしく、困ったなぁと思っていたのですが、Amazonプライムでなら
字幕で6まであることを発見。
私はアメリカのドラマなら字幕で見るのですが、イギリス英語は言い回しは発音が非常に難しく、ほとんど聞き取れないので、吹き替えにしているのです。それに吹き替えは字幕の六倍の情報量を含んでいるといいますしねぇ。
まぁ、実は日本の吹き替えには独特のおおげさな言い回しというか雰囲気があって、それがいいと思う場合もあるのだけれど、やはり実際の俳優さんがどうしゃべっているかっていうのも実は大変重要なファクターだったりするので、どっちもどっちなんですけどね。
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以前、ここで二次創作作品で『時間の記憶』っていうのを書いたことがあるのですが、
あれを書く前に、このドラマをみておけばよかったかなぁ~って思ったりしたのですね。
でも、あんまり見過ぎるとこのドラマの印象に引っ張られ過ぎて、自分の感性っていうものが十分に発揮できない場合もあるので、そこは良しあしなのですが。
この話はかの有名なタイタニック号が遭難したところから、物語が始まるのです。
1912年のイギリスはまだまだ身分の違いや男女差別の激しい時代でした。
グランサム伯爵はヨークシャーに『ダウントン・アビー』という壮大なマナー・ハウスを抱える大貴族でした。彼には娘が三人いましたが、このころ原嗣(げんし)相続制っていうのがあって、財産の散逸を防止するために、大きな財産をひとりの男子がすべて相続することになっていたのです。
当然、グランサム伯爵には娘しかいませんから、娘には財産がわたりません。じゃあ、誰にその財産が渡されるんだろうってところがこのドラマのテーマですね。
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まぁ、さすがにみんな『ダウントン』『ダウントン」というだけあって、映像も非常に美しいし、話も凝っていて面白いんですよ。
でも、今日は『花(フラワー・アレンジメント)』に焦点をあててお話したいなと思います。
ダウントン・アビーでの生活は美しい花に囲まれた生活です。
どんなときにも、美しい花がそこにあるんですね。
朝起きて、食堂に入れば、キャビネットの上にさりげなく花が飾られています。
晩餐会のときにも、結婚式にも、クリスマスにも。
ちょっとご覧ください。
朝食を食べているとき。こぶりのレモン色の水仙と紫色のバラの組み合わせがイギリスって感じ。
晩餐会を催された時のテーブルセッティング。テーブルもすごいですが、絵の下に飾られた花をご覧ください。これだけできっとお花代は10万以上します。すごく贅沢。
教会で結婚式するときの飾り付けと花嫁さんのブーケ。イギリス人は赤い花が好きなんですが、でもこういうふうに彩度の低いちょっと暗い赤を使うのが非常にシックですね。彩度が上がると、運動会みたいになって美しくないです。こういうちょっとした色の感覚って非常に大事なものだと思います。
結婚式のときのダウントン・アビーの階段に飾り付けられたガーランド(花綱)。
美しいでしょう?
このドラマっていつでもふんだんにさりげなく花が飾ってあるんですよ。
私が思うに、朝食のときの卓上の花でさえ、この大きさですとゆうに2万から5万ほどかかると思うんですね。
ほんの何秒しか映らないのに、そのたびそのたびため息がでるようなフラワーアレンジメントが出て来るので、本当にお金のかかった映画だなぁって思います。
今、わたしが通っているフラワーアレンジメントの教室は、先生がフランスで修行されてきたので、基本、フランスっぽい配色でアレンジです。狭い空間にぎゅっと花を凝縮して活け込むものです。
フランスってフランス庭園を見てもお分かりのように、木を三角錐に刈り込むという、超人工的な形にするのが案外好きです。ですから、花もこう、真四角のキューブ状にアレンジしたりします。リッチ&ゴージャスです。
口で言ってもわからないので、フランス式はだいたいこんな感じ。
これもドラマの中の花だけど、比較的フランスっぽく活けられているアレンジ。
一方、イギリス式はこんな感じ。
まぁ、そうはいっても、一概に個人個人のセンスっていうのもあるので、イギリス人にしたってフランスよりの人もいれば、フランス人にしたってイギリスよりの人もいるので、はっきりこうこう、とは言えないのですが、イギリス人はイギリス庭園を見てお分かりの通り、ふわっと活けるのが好きな気がするんですね。
(まぁ、フランスにも田舎風というスタイルがあって、このイギリス風とどこが違うんだといわれるとわたしもちょっとわからないのだけれど)
わたしはどっちかというと、イギリス風のように、緑が滴ってみえるアレンジが好きなんですよ。こうやって緑のベールにふわっとおおわれているほうが、瑞々しい感じがして。わたし、もともと新緑がすきなので。緑に囲まれていると花がより美しく輝いてみえるように思うのですね。
まぁ、それも舞台が何世紀にもわたって貴族が住んできたマナーハウスだからこそ、こんなアレンジが生えるのであって、フランス式だって、もっとアヴァンギャルドな空間だったら映えます。
要するに、フラワーアレンジメントというのは、場所の雰囲気と空間を常に考えなければならないものだということです。
だいぶまえ、NHKで斎藤工が主演した『ガラスの家』っていうドラマがあって、そのドラマはニコライ・バーグマンが花を担当していましたが、すごくアヴァンギャルドなイメージでした。
最近は、こういうふうに箱詰めにするのがはやっているそうです。わたしはイマイチこれの良さがわからないんだけど…。
シャープなガラスというマテリアルにこういうアレンジはそれはそれでマッチしていましたが。
これは、白、黄、紫色の春の野のアレンジ。意外とこういう優しい紫の花は春にしかないものです。そしてバラのようなインパクトのある花を使わずに楚々としたアレンジも非常に好きです。