BBCドラマ『高慢と偏見』 [読書・映画感想]

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皆さま、こんにちは。

今日は、かの有名なジェーン・オースティンの小説
『高慢と偏見』のドラマ版のお話をしたいと思います。


まず、この作品はイギリスの1812年の作だそうです。
フランス革命が終わって、10年後ぐらいのお話ですね。
ですから、女性はハイ・ウエストのアンペリアル様式のドレスを着ていますね。

そして、男性は革命が起こって、洋服にも革命が起こったとはいえ、全体的なトーンが
キンキラキンから落ち着いたダークな色に移行しただけであって、形態はやはり昔のままなんだなと思います。

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『高慢と偏見』というタイトルは、ある人が高慢そうに見えたとしても、それはもしかしたら偏見なのかもしれない。付き合わないとその人の本質はわからないよ、みたいな意味なのかな。

イギリスの超ド田舎に五人姉妹を抱える一家の話なんですね。

前のダウントン・アビーにもあるように、イギリスって『限嗣相続性』っていうのが、ずっとついて回るんですよ。女には財産を継がせないっていう。
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だから、この一家みたいに息子のいない夫婦は、付き合ったことも無いような親戚の男に財産全部をもぎとられちゃうんですね。

で、この家、お父さんがどうも娘たちの持参金を作るのに失敗したみたいなんです。
そこが、このお話の鍵かな。

だからどうやってこの持参金のない娘たちを、なるべくいいひとのところへ嫁がせようかとお父さんとお母さんが四苦八苦しているという話ですね。

小説や映画(キーラ・ナイトレーが主演)を見ている限りでは、お母さんは口うるさいけど、まあまあお父さんがそこまで嫌う理由ないんじゃないって感じなのに対し、

このBBCのドラマのお母さんはいっつも、普通の人の1オクターブほど高い金切り声で、アホなことばっかり言ってるので「ああ、こんなんがいつもそばにいたら、どんな男もかなわないだろうな」というようなバカ母ぶりです。

で、この家は長女と次女だけは美人で頭がよくて、分別があるのですよね。

上のお姉さんは、気性が優しくて本当にうっとりするようなブロンド美人なんですね。
だけど、主人公の次女のエリザベスっていうのが、このドラマの場合、
結構、見た目は愛くるしい顔で、にっこり笑っていると、本当に優しそうな感じなのに、
ひとたび口を開くて、結構声が低くてですね、言いたいことをはっきりいうんですよ。

そのギャップがすごくインパクトあります。

で、この人は目上の人に嫌味を言われているときも、常ににっこりと笑みを絶やさないで聞いているんです。

これって、二十歳前後の娘がやろうと思っても、なかなかできることじゃありませんわw
つい、昔の色町の舞妓さんを思い出してしまいました。

で、結局、長女と次女はお金持ちでハンサムな男性とめでたく結婚できました、チャンチャン♡って話なのですね。

これは、『英国王のスピーチ』なんかで主役をしていたコリン・ファースの出世作だったらしいです。
これが放映しているときは、みんなテレビを見ているのでお店がガラーンとしていたそうです。

当時のコリン・ファースは、ちょっと神経質そうなナイーブな坊ちゃんって感じがします。
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『ダウントン・アビー』 ファッション 男性編 ③ [読書・映画感想]

皆さま、こんにちは。

今度はメンズファッションかい、と思っておられるかもしれませんが、
やはり男性も貴族ならば、朝、昼、夜とお召し物を替えねばなりません。

たとえ、それが夫婦ふたりだけの夕ご飯だったとしても、それがたくさんの召使を雇っているお貴族サマともなれば、「今晩はさささとお茶漬けにしてすませまようよ、アナタ」と言うわけには参りません。

貴族=威厳なのであります。

毎日顔を突き合わせている夫婦であっても、晩餐に望むならば、男性も女性も夜会服をお召しになって、召使にかしずかれながら、どんなに胃もたれしようとフルコースを食べねばならない。


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これも一種の苦行ですわね。

つくづく、現代の日本に生まれてよかったと思う次第です。

さて、それでは見てまいりましょうか。

第一次世界大戦前の男性のドレスコードも女性と同じく、いや、それ以上に厳しいものでした。
では、ダウントン・アビーの持ち主、グランサム伯爵を中心に男性のファッションを見ていきましょう。

グランサム伯爵こと、ロバート・クローリーはかつては押しも押されぬ大貴族でしたが、だんだんと時代が進むにつれ、旧弊以前とした領地の小作収入だけでは持ちこたえられなくなり、窮余の一策として大富豪のアメリカ人の花嫁をめとったのです。それが現・伯爵夫人のコーラ。彼女が携えてきた莫大な持参金が伯爵を救ったのでした。

この時代、こういった結婚は『金メッキをされた売春』と揶揄され、別に珍しいっことではありません。お金目当ての愛のない結婚です。

ですが、このロバートとコーラは、どういうわけか政略結婚であったといっても、非常に仲睦まじい夫婦なんですね。それはとても殿様らしいものだとはいえ、伯爵が寛大さをもっていて、非常に人当りやよいせいでもあります。

彼は礼節と正義を重んじる人だったから、下働きの召使のいうことにも耳を傾けようとします。
結局、ダウントン・アビーがそうやって伯爵を筆頭として下働きの召使も一丸となって守り抜いたから、生き残れたのかもしれないのです。

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朝の礼装、モーニングコートはこんな風です。
日中行われる結婚式にはこういった格好で。
19世紀初頭は黒と白が流行りだったのですが、それだとあまりにきつすぎる、ということでこんなふうにベストとクラバットはグレイを使うことが多くなり、そうすることによって表情に柔らかさがでます。
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夜になると、ホワイト・タイといういで立ちで晩餐をいただきます。
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お葬式ともなると、こんなふうな感じ。
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そればかりではありません。

戦争ともなると、伯爵はそれなりにお年を召しておられるので、戦前に出ることはありませんでしたが、やはり銃後を守るものとして、みなに規律を示す人であらなければなりません。
伯爵のような高貴な人はいつも人のお手本にならなければならないのです。


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これは軍服の正装です。マントをつけたところ。イギリスは赤が好きですね。
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これは国王陛下に拝謁するときの貴族のドレスコードらしいです。軍服なんですね。まぁ、貴族ってもともと「戦う人」なので、軍服を着るのが正しいありかたかもしれません。

そして、伯爵ともなると、あらゆる場面で「正しい装い」が求められるのです。


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ポロをやっているとき。

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狩りにいくとき(馬に乗らないとき)

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馬に乗って狩りに出かけていくとき。
領地に住んでいる近所の人が、狩りにいく伯爵さまたちを見物しているときもあります。

カジュアルな日中のスタイルの時には、ツィードのような肩ひじはらない素材をお召しになります。
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ですが、第一次世界大戦が終わると、本来ならホワイト・タイで臨まなければならないはずの席に略服であるブラック・タイで過ごすことが多くなりました。
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伯爵はブラック・タイを着ながら、「寂しい世の中になったものだ」と思うのですが、時代は止められはしないのです。


おまけ


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晩餐のとき、給仕する下僕たちは絶対にホワイト・タイなのです。一見だれが主人でだれが下僕かはわからないような気がするのですが、よく見てちょっと時代おくれだなぁという恰好をしているのが給仕なのですね。
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『ダウントン・アビー』 ファッション 女性編 ② [読書・映画感想]

みなさま、こんにちは。

とうとうダウントン・アビー、シーズン6制覇いたしましたよ~。
本当に面白かった。話の筋も非常に良かったです。

このお話ってね、徹頭徹尾悪人とか、善人とか出てこないんですよね。
でも人って立場とか場合によって、非常にいいひとにも嫌な人にもなれるんだな、ってそういった意味で玉虫色だと感じさせる、非常に緻密な人間描写が非常に秀逸でした。

さて、でもいろんなブログにそういったお話はわたしなんかよりよほど上手に語っているものも多々ありますので、今日は私の大好きな、ファッションを語って参りたい、とこのように思うわけです。



ヨーロッパ人にとっては第一次世界大戦のショックというのは、日本人にとっての第二次世界大戦にも匹敵するような気がします。

本当は男性も女性も一緒にしたかったんだけど、そんなわけで非常にめまぐるしくこの時期のものの味方とか価値観が変わっていってそれが如実にファッションにも表れているので、まずは女性だけにしぼりたいと思います。

話は1912年、タイタニック号が沈没したところから始まるのですね。
このころの女性のファッションは1900年ごろの世紀末ファッションというか、アールヌーボーファッションから少し変化しているんですね。

エドワーディアンなスタイルなわけですよ。
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左側の紫色のディドレスの女性が典型的なスタイルかな。この方が伯爵夫人です。わたし、この方がお話の中で一番好きでした。何よりキレイだし毅然としているけど、もとはユダヤ系アメリカ人だけあって、飾らない率直さややさしさ、そして強さがあって本当に素敵でした。

伯爵夫人が微笑みながら、少し上目遣いでじっと見つめる様がとても印象深いです。


戦争が始まる前はまだ時代もゆったりしていて、貴族の女性はゆっくりと髪を結う時間があったのでしょうね、着付けやヘアスタイルも複雑なものが多いです。

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帽子もこんなに花が飾ってあって華やか。


でも、戦争が終わると、世の中万事が世知辛くなったというか、ゆったり流れなくなったというか、没落する貴族が続出して、とても19世紀のように、朝から晩まで社交ばっかりしてられなくなるのです。
それまでお屋敷にはたくさんの使用人がいましたが、人件費が高くなって、そんなにたくさんは雇えなくなりました。で、それまで女性はコルセットをしていたのですが、こんなふうにコルセットをはずしてローウエストでルーズな形のドレスが流行るようになったのです。


話は前後しますが、
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この写真は、親戚の娘のローズが、社交界デビューする前にイギリス国王に謁見するときに、着たドレス。謁見する女性はこんなふうにティアラや羽飾りをつけ、長いすそといったように格式を求められたドレスを着なければ拝謁できなかったようです。

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イギリスも日本のように、国王陛下への忠誠心は篤いお国柄だとは思うけど、日本のように一糸乱れぬ謹厳さが求められるのではなく、もっとさりげなくけれども、瞬時にピタっと決まった敬礼が求められるような気がします。タイミングというか間の取り方の洗練みというべきでしょうか。

陛下の前に拝謁したときの、伯爵夫人のカーテシー(跪礼)が決まっていて非常に美しかったです。
深く膝を交差させて曲げるのですが、背中をまっすぐにして、中心がぶれないようにするのは結構難しいんじゃないかな、と思いました。

あと特筆すべきは、ホンモノの前・伯爵夫人であるところの、レイディ・ヴァイオレットおばあさまと
アメリカの大富豪の伯爵夫人のおかあさまのいでたちの違いかな。

ヴァイオレットおばあさまはもうすでに、流行は追わないのです。
で、ご自身は世紀末のs字スタイルのお洋服をお召しになる。ディナーの席でも他の女性のように
肌は露出せず、うすいレースかシフォンのハイネックのものをお召しです。

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それに引き換え、アメリカの大富豪の奥様はどすこーい!とゴージャス。
キンキラキンです。
女優はシャーリー・マクレーンなので、余計におかしい。
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伯爵夫人はとてもエレガントなので、お里のおかあさまもエレガントなのかなと思ったら、あーらびっくりでした。でも、こういったファッションは実際、バルビエなどのファッション・プレートに描かれていたのを見た記憶がありますから、案外国民全体がプチブル化したフランスなんかでは流行っていたのかもしれません。


このあと、コリン・ファースが主演していた『高慢と偏見』を見ているのですが、お金のかかり方が全然違うので、しょぼく見えて仕方ありません。

本当にひとつひとつ、ため息がでるようでした。

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シュレッダーにかけられた絵画 [雑文]

昨日、夫とごはんを食べながらテレビを見ていたら、
バンクシーというアーティストの絵画が
サザビーズのオークションにかけられ、
落札された直後に額の中に仕込まれていたシュレッダーが作動し、
絵の半分が縦方向に切られてしまったという事件です。

そのときの模様の動画はコレです。

https://jp.sputniknews.com/culture/201810075427591/


バンクシーさんは常々、自分の作品はオークションにかけられてはならぬ、と
宣言されていたそうです。

でも、わたしが不思議に思うのには、落札された瞬間にシュレッダーが作動したんですよね。
ってことは、バンクシーさんがリモートコントロールしていたのでしょうか?

それとバンクシーさんがシュレッダーを仕込んでいる映像も、一緒に動画に公開されているということは、シュレッダーにかけられたあと、何らかの方法でバンクシーさんが、自分のやったことだという証明をしたかったってことなのでしょうか???

まぁ、いろいろと話題にことかかないアーティストであるようです。
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初☆ロシア料理体験~~!! [雑文]

昨日、お料理教室に行って、初めて「ビーツ」を使ったお料理を作ってきました!!

ビーツと言ったら、ボルシチ!

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(今使っている、ソネットブログは写真がすぐに反対になるんですよ。ごめんね)


先生から聞きましたが、ビーツってあらゆる栄養が入っていて、「食べる輸血」とまで言われているそうです!

それじゃ、やっぱりどんどん食べなきゃ!と思うんですよ。

まぁ、生のものを下処理して使うのが一番いいとは思うんですが、値段や手間のことを考えれば、まぁ、缶詰でもよい、とのことでした。


食べてみると、ビーツって砂糖大根の一種らしくて、甘いんですよね。ですから上にサワークリームを乗っけてそれをスープに混ぜながら飲むととてもおいしいです。
見た目も濃いピンクなので、とても食卓が華やかになります!!

あとはブリヌイというロシア風パンケーキを焼きます。
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まぁ、ドライイーストと塩を入れ、今回はニンジンのすりおろしも入っております。

そして、クレープのように中に具を挟んで手巻き寿司のようにクルリと包んで食べるわけですよ。
ひとつはクリームチーズであえたサラダ。

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もうひとつはリンゴとサツマ芋とレーズンを甘く煮詰めたもの。

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ここんところ、まずいもの続きておまけにお腹壊してしまったので、
今日のお料理は本当においしかった。

ですが、ここの料理教室の趣旨は「手早く本格的な味を」なので、本格的とはいっても、
お手軽なのですよ。

ですから、今回牛肉の肩ロースの薄切り肉を使っていたけど、
これをすね肉に替えて、玉ねぎかなんかで一晩マリネして、
それからパン粉つけてソテーしてから、煮詰めてのち、
ふつうのシチューを作るように野菜をいれたほうが絶対においしいと思うんですね、はい。

まぁ、今度やってみます!!
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吹き替えと字幕 [雑文]

みなさま、こんにちは。

今日はまた、蒸し暑いです。どうもわたしはこの「ムシムシ」した天気が非常に苦手です。

ですが、京都というところは盆地な上に、どうも地下には琵琶湖の水に匹敵するほどの地下水を貯蔵しているらしく、ことさらにムシムシしています。

さて、昨日の夜半にめでたく!「ダウントン・アビー」なんと、なんとシーズン6まで見終わりました。
まぁ、最後はすべて、すべて丸く収まって大団円で終わるのですが、そういってほっとしているのもつかの間、次は第二次世界大戦が来るんだなぁってちょっと悲しい気持ちになったり。

さて、HULUで、吹き替えで見ていたのですが、HULUはシーズン4までしかなく、仕方なくAmazonプライムのほうで視聴しましたが、こっちは字幕しかない。

まぁ、選べないのだから仕方ないので、字幕でみましたが
これまでは「かしこまりました、奥さま」って言っていたところが、
「オフコース、マイレイディ」って言っているのを聴くと、なんか急に雰囲気が変わるような気がします。

で、思うのですが、吹き替えの声の人のほうが実際より、断然声がいいのね。
で、まぁ声優さんなんだからそうなんだろうと思うけど、本来の演技よりちょっと過剰な気がするんですよね。

特にトーマス。トーマスはなんていうかちょっと嫌な召使いで同僚なんかにも「ヤなヤツ」で嫌われているんだけど、それを英語で聞くと日本語ほど嫌味な感じでしゃべってるわけでもないんよね。

で、こいつはゲイなんで日本語ではまったくわからないけど、ゲイ特有の柔らかさみたいなものがにじみ出ているような気がする。

なんか同じ物語でも違う言語で聞くと、同じシーンでもかなり印象が変わったりするものなのだなといつも痛感させられる。


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食べてみたいお菓子 『ロクム』 [雑文]

みなさま、こんにちは。

最近、ロクムってお菓子が気になってしかたありません。

『オスマン帝国外伝』にこのロクムってお菓子がよく出て来るんです。

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しかも、二回も毒殺するときに使われているのです。

楽天などで検索してみますが、結構たくさん売られています。

トルコでは日本の最中のような存在なのでしょうか?
「ロクムは甘いだけでおいしくない」という意見もあれば、
「日本のゆべしのようなお菓子だ」という意見もあり、
「バラやザクロの香りをそのまま包み込んだお菓子だ」という意見もあります。

なんかロクムといっても、品質がピンキリのような気がします。

六本木にロクムのお菓子屋さんがあって、そこにオンラインストアがあることを発見しました。
でもやはり、ドラマの影響か、結構売れてるみたいでいつみても、品切れ状態です。

う~ん、気になります。
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不幸な外食 [雑文]

みなさま、こんにちは。

9月から10月はわたしの誕生日、結婚記念日、夫の誕生日と立て続けに記念日があるのです。
まぁ、わたしは土台がだらしない人間ですので、親の生年月日も死んだ年月もよく覚えていないロクデナシなんで、あんまりイベントするのがすきじゃないんですが、夫はそういう記念日を大事にしたい人なのです。

まぁ、ですがこのところしつこいものを食べると胃が消化してくれなくて、ごちそうを食べるのが苦行みたいな感じになってきているので、夫に提案しました。

みっつの記念日は一回にまとめてお昼にしようと。

夜食べると胃がもたれて苦しいんです。

まぁ、こんなふうな年より臭い事情があって、先日娘を誘い、フレンチレストランに予約したまではよかったのですが…。

もともとこのお店はジビエを食べさせるのが得意なお店だったのですが、少し前に移転したらしかったのですが、そんなこととは知らずに過ごしておりました。

わたしはそのとき、モーレツにカモのフィレ肉のローストを食べたかったので、そこを予約したのです。
食べログを見たら、昼間でもアラカルト料理もコース料理もやっているとのことでした。

で、新しい店にいざ!いきますと。

新しいだけで、なんの趣向もないつまらない空間になっていました。

そして、しょぼいメニューしかありませんでした。

メインもチョイスできるといっても牛肉のソテーぐらいしか食べたいなぁというものがなかったので、
三人ともそれ。

初め、栗のスープが出て来て、次白身魚のカルパッチョがでてきて、メインが件のソテーで最後、ケーキとお茶。

…なんか全部、家でつくれるやんけ~みたいなものばかり。
しかも盛り付けも本当に自分でやったほうがまだマシなんじゃないかと思うくらい。

お肉なんかソースもかかってない。固い肉で、しかも塩味きっつ~。

初めて「残したいわ~」と思ってしまった。

今は野菜が高いのはわかるのですが、全部根菜類。
娘は「おばんざい食べるのが嫌だから、洋食にしたのに、レンコンとかサトイモとか出てきた!」
と怒っていました。

…う~ん、これで商売になってるのかなぁ。

わたしは料理が上手いとは言えないかもしれないけど、結構、作るのは好きなほうです。

こんな素人でも作れるようなものを「フランス料理でござい」と出しているのはどーなの?

外食というのは、おいしさも大事だし、絶対に家庭料理ではなし得ないプロの技っていうのがあるはず。
このお店どうしちゃったんでしょう?

内装も悪い、雰囲気も悪い、音楽がかかっているわけでもない。安い素材なら、せめて煮込み料理など時間をかけた料理で満足させてほしかった。高いわけじゃなかったけど、安いとも言えない分、なんかものすごく損した感じ。


また、三人が集まれる日程を選んで出直したいところです。

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『ダウントン・アビー』 ① 花 [読書・映画感想]

イギリスのドラマ『ダウントン・アビー』を見ています。
今、シーズン4をあと一話ほど残しているところかな。

HULUで見ているのですが、HULUではシーズン4までしかないのです。
でも実はシーズン6まであるらしく、困ったなぁと思っていたのですが、Amazonプライムでなら
字幕で6まであることを発見。

私はアメリカのドラマなら字幕で見るのですが、イギリス英語は言い回しは発音が非常に難しく、ほとんど聞き取れないので、吹き替えにしているのです。それに吹き替えは字幕の六倍の情報量を含んでいるといいますしねぇ。

まぁ、実は日本の吹き替えには独特のおおげさな言い回しというか雰囲気があって、それがいいと思う場合もあるのだけれど、やはり実際の俳優さんがどうしゃべっているかっていうのも実は大変重要なファクターだったりするので、どっちもどっちなんですけどね。

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以前、ここで二次創作作品で『時間の記憶』っていうのを書いたことがあるのですが、
あれを書く前に、このドラマをみておけばよかったかなぁ~って思ったりしたのですね。
でも、あんまり見過ぎるとこのドラマの印象に引っ張られ過ぎて、自分の感性っていうものが十分に発揮できない場合もあるので、そこは良しあしなのですが。

この話はかの有名なタイタニック号が遭難したところから、物語が始まるのです。

1912年のイギリスはまだまだ身分の違いや男女差別の激しい時代でした。
グランサム伯爵はヨークシャーに『ダウントン・アビー』という壮大なマナー・ハウスを抱える大貴族でした。彼には娘が三人いましたが、このころ原嗣(げんし)相続制っていうのがあって、財産の散逸を防止するために、大きな財産をひとりの男子がすべて相続することになっていたのです。

当然、グランサム伯爵には娘しかいませんから、娘には財産がわたりません。じゃあ、誰にその財産が渡されるんだろうってところがこのドラマのテーマですね。


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まぁ、さすがにみんな『ダウントン』『ダウントン」というだけあって、映像も非常に美しいし、話も凝っていて面白いんですよ。

でも、今日は『花(フラワー・アレンジメント)』に焦点をあててお話したいなと思います。

ダウントン・アビーでの生活は美しい花に囲まれた生活です。
どんなときにも、美しい花がそこにあるんですね。

朝起きて、食堂に入れば、キャビネットの上にさりげなく花が飾られています。

晩餐会のときにも、結婚式にも、クリスマスにも。
ちょっとご覧ください。

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朝食を食べているとき。こぶりのレモン色の水仙と紫色のバラの組み合わせがイギリスって感じ。


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晩餐会を催された時のテーブルセッティング。テーブルもすごいですが、絵の下に飾られた花をご覧ください。これだけできっとお花代は10万以上します。すごく贅沢。


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教会で結婚式するときの飾り付けと花嫁さんのブーケ。イギリス人は赤い花が好きなんですが、でもこういうふうに彩度の低いちょっと暗い赤を使うのが非常にシックですね。彩度が上がると、運動会みたいになって美しくないです。こういうちょっとした色の感覚って非常に大事なものだと思います。



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結婚式のときのダウントン・アビーの階段に飾り付けられたガーランド(花綱)。



美しいでしょう?
このドラマっていつでもふんだんにさりげなく花が飾ってあるんですよ。
私が思うに、朝食のときの卓上の花でさえ、この大きさですとゆうに2万から5万ほどかかると思うんですね。

ほんの何秒しか映らないのに、そのたびそのたびため息がでるようなフラワーアレンジメントが出て来るので、本当にお金のかかった映画だなぁって思います。

今、わたしが通っているフラワーアレンジメントの教室は、先生がフランスで修行されてきたので、基本、フランスっぽい配色でアレンジです。狭い空間にぎゅっと花を凝縮して活け込むものです。
フランスってフランス庭園を見てもお分かりのように、木を三角錐に刈り込むという、超人工的な形にするのが案外好きです。ですから、花もこう、真四角のキューブ状にアレンジしたりします。リッチ&ゴージャスです。



口で言ってもわからないので、フランス式はだいたいこんな感じ。
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これもドラマの中の花だけど、比較的フランスっぽく活けられているアレンジ。


一方、イギリス式はこんな感じ。

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まぁ、そうはいっても、一概に個人個人のセンスっていうのもあるので、イギリス人にしたってフランスよりの人もいれば、フランス人にしたってイギリスよりの人もいるので、はっきりこうこう、とは言えないのですが、イギリス人はイギリス庭園を見てお分かりの通り、ふわっと活けるのが好きな気がするんですね。
(まぁ、フランスにも田舎風というスタイルがあって、このイギリス風とどこが違うんだといわれるとわたしもちょっとわからないのだけれど)

わたしはどっちかというと、イギリス風のように、緑が滴ってみえるアレンジが好きなんですよ。こうやって緑のベールにふわっとおおわれているほうが、瑞々しい感じがして。わたし、もともと新緑がすきなので。緑に囲まれていると花がより美しく輝いてみえるように思うのですね。
まぁ、それも舞台が何世紀にもわたって貴族が住んできたマナーハウスだからこそ、こんなアレンジが生えるのであって、フランス式だって、もっとアヴァンギャルドな空間だったら映えます。

要するに、フラワーアレンジメントというのは、場所の雰囲気と空間を常に考えなければならないものだということです。

だいぶまえ、NHKで斎藤工が主演した『ガラスの家』っていうドラマがあって、そのドラマはニコライ・バーグマンが花を担当していましたが、すごくアヴァンギャルドなイメージでした。

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最近は、こういうふうに箱詰めにするのがはやっているそうです。わたしはイマイチこれの良さがわからないんだけど…。

シャープなガラスというマテリアルにこういうアレンジはそれはそれでマッチしていましたが。


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これは、白、黄、紫色の春の野のアレンジ。意外とこういう優しい紫の花は春にしかないものです。そしてバラのようなインパクトのある花を使わずに楚々としたアレンジも非常に好きです。




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担々麺 [雑文]

ご存じな方は今さらでしょうが、京都はラーメンの一大帝国なのです。

京風ラーメンなら出汁のきいた、あっさりと上品なものだと思う方も多いでしょう。

しかしながら、お上品な食べ物というのは、いわばお客さまようなのであって、京都人の本音は
「ガッツリ、ギトギト系」です。

京都人はお肉が好きな方が非常に多く、なにかといったらギトギトの松坂牛か近江牛のすきやきが大好きだったりします。
わたしは、こってりした肉を甘く炊いて(関西の場合、関東風なすき焼きは「すき煮」とみなす)さらに生卵にあえて食べると絶対にお腹を壊すので、すきやきに呼ばれるのは覚悟がいります。


で、ラーメンの話に戻りますが、京都の場合はたいていとんこつ味のぎっとぎとラーメンです。

ところが進化系のようなものを昨日見かけました。

それは「カレー担々麺!」
もう、こんなの四川省のものなのか、インドのものなのか、もはや混沌としていてなんだともいえませんよね。

味付けは辛い四川みそとターメリックとクミンなのでしょうか…。

場所はちょっと違いますが、大阪でフレンチ担々麺というのがあるのも知りました。

昔の上海あたりの疎開で、フランス人がみようみまねで創ったら、そういうのになりそうな気がします。

まぁ、世の中十人十色で好きな人は好きなのでしょうが、わたしとすれば、担々麺は担々麺、カレーならカレーを単品として食べたいなと思うほうです。
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